当院では2021年に1,269件の手術を行いました。
コロナ禍にて全体の手術数は減少しておりますが1,000件を超える手術を行うことができたのは、当院の感染予防対策を守りご来院・ご入院くださった患者さんとそのご家族、ならびに当院に患者さんをご紹介くださいました医療機関の先生方のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
主な手術の特徴としては、全体の6割を超える件数の脊椎は頚椎(首)手術が45件、主に腰椎に行われた手術が732件でした。そのうち半数に近い362件が顕微鏡で行うヘルニア摘出術と神経に圧迫する組織等を取り除く除圧術でした。
また、圧迫骨折に対するBKP(経皮的椎体形成術)は153件とコロナ前の2019年とほぼ同件数を行いました。BKPはご高齢の方に適応になることが多いですが、手術時間も入院期間も短く、早期の痛み軽減が期待できる手術です。
人工関節の件数は、THA(人工股関節)が73件(うち1件が再置換術)、TKA(人工膝関節全置換術)が65件、UKA(膝単顆置換術)が5件でした。
スポーツ・関節鏡手術は215件でした。当院ではACL(前十字靭帯)損傷再建術に前外側靭帯(ALL)再建術を併せて行う手術を導入しており、この手術方法は膝の安定性が増し手術後の競技復帰率が高まると言われています。
また、手術だけでなく膝関節に主に行っております再生医療のPRP療法(多血小板血漿療法)は39件、ヘルニアになった髄核に注射し髄核を分解することで痛みやしびれを軽減するコンドリアーゼ治療(ヘルニコア)は30件行いました。
まだまだコロナウイルスが心配な時期が続きそうですが、十分な感染対策を行い当院で安心して整形外科医療を受けていただけるように努めてまいります。