2023年1月~12月までの手術件数は全体で1,069件でした。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、圧迫骨折などの脊椎(せぼね)の手術が604件、人工関節(膝関節・股関節・肩関節)の手術が162件、膝の靭帯損傷・半月板損傷や肩の腱板損傷に対する関節鏡を用いた手術が192件でした。昨年2022年と比較し、医師の異動により脊椎の手術数は200件ほど減少していますが(2022年821件)、人工関節(2022年157件)と関節鏡(2022年174件)の手術数は増えてきています。
脊椎の手術では、顕微鏡でのヘルニア摘出術・椎弓形成術等が最も多く187件、次いで圧迫骨折への椎体形成術(BKP含む)が171件でした。また、特定の講習の受講や施設基準を満たしていないと実施できない脊椎前側方固定術(XLIF・OLIF)をはじめとした脊椎固定術も113件行いました。厚生労働省の調査では、日本では腰痛の有訴者(病気やけが等で自覚症状のある人)男性は1位、女性は2位と言われています。腰痛や首の痛み、足や腕の痺れなどで、歩行困難などの症状がおありの方は、ぜひ一度ご相談ください。
人工関節の手術は、人工膝関節が91件、人工股関節が68件、人工肩関節が3件でした。
人工関節置換術は、擦り減ったり傷んだりした関節の表面部分を取り除いて、金属などでできたあらたな関節に置き換えることで、痛みを減らし、関節の動きをよくする手術です。
しかし、関節を入れ替えたからといって思いどおり動けるようになるわけではありません。手術前の痛みにより関節周囲の筋力が弱っていたり、活動量が落ちていたりするので、当院では手術前からリハビリを行います。手術前の患者さんの状態や生活状況を確認し、手術後スムースに社会復帰が行えるよう、リハビリを行います。
関節鏡手術では、前十字靭帯(ACL。前外側靭帯(ALL)再建併用術含む)の再建術が60件、膝半月板の縫合・切除術が95件、肩の腱板修復術が26件でした。
膝関節へのALL再建術を併用したACL再建術は最近注目をされていますが、当院では日本でも早い段階で導入しています。
関節鏡手術も人工関節と同様、リハビリが必要不可欠です。特にスポーツを行っている方へは、競技特性を考慮し、術後よりよいパフォーマンスをしていただけるよう、医師・理学療法士が術前からサポートいたします。また、スポーツファーマシストの資格を持った薬剤師も在籍しております。
上記以外にも、手外科、リウマチ、肩関節の専門医師が当院にて診療をおこなっております。気になる症状等ございましたらお問い合わせください。