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脊椎 腰部脊柱管狭窄症・腰椎すべり症

腰部脊柱管狭窄症とは

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは、椎間関節の変形・変性や脊柱管内にある靭帯の肥大化などにより、神経が通る脊柱管と呼ばれる空間が狭くなる疾患で、50代以上の患者さんに多くみられます。脊柱管が狭くなってしまうと神経が圧迫され、さまざまな症状をもたらします。(図1)

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症状

神経を圧迫するため、腰の痛みとともに、足にも痛みがでます。おしりに沿って走るような痛みや足のしびれ、筋力の低下、反射の異常などが現れます。
またしばらく歩くと、足が重くなったり、しびれたりしますが、前かがみになって少し休むとまた歩けるようになる間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状がでることがあります。

腰椎すべり症とは

腰椎すべり症とは、本来ならきれいに積み重ねられた状態になっている椎体が、なんらかの原因で前方もしくは後方へずれてしまう状態をいいます。すべりが大きくなると、神経が刺激され、さまざまな症状が現れます。椎間板の変性により脊椎が部分的にずれた変性型(図2)と腰の後方にある椎弓と呼ばれる骨の一部が離れた分離型(図3)がみられます。

症状

すべり症の症状の多くは腰痛です。自覚症状が出ないこともありますが、長時間の同じ姿勢や、立ち仕事、腰を反らせたり横に曲げたりすることにより腰の神経を刺激してしまうと、下肢の痛みやしびれなどの症状が現れます。

治療方法

保存的療法と手術療法があります。
症状、レントゲン、MRI等を診て、担当医師が適した治療法をご提案します。

保存療法

・コルセットによる局所の安静
・内服治療
・硬膜外、神経根ブロック注射等

手術療法

SCD(半全周性後方除圧術)
SCDは脊柱管狭窄症の患者さんに行う、顕微鏡を使った術式です。全身麻酔にて、腰に約3cmの傷口を開けます。顕微鏡で確認しながら変形している椎弓や肥厚してしまった黄色靭帯を取り除き、脊柱管を広げていきます。手術時間は約30分、出血もほとんどありません。患者さんへの負担が極めて少なく、入院期間も3〜4日間ほどで済みます。

SCDは傷口が約3cm、手術時間は1時間程度、出血もほとんどないため、身体への負担が少ないです。当院では事前検査で患者さんの状態(変性具合や黄色靭帯の肥厚具合等)をしっかり確認し、どの術式が一番適しているかを決めています。

MIS-TLIF(低侵襲経椎間孔進入椎体間固定術)
MIS-TLIFは、神経を圧迫している部分を切除し、骨を移植して背骨を固定します。この固定術のなかでも、特に侵襲の少ない方法が、片側の椎間関節を温存するMIS-TLIFです。身体への負担を最小限に抑えながら、安全確実に手術を行っています。背骨のあたりを約4.5cm切開し、筒状の内視鏡用開創器を挿入します。症状側の椎間関節を切除して椎間板を摘出し、そこにご本人の骨や東海骨バンクの骨を移植します。さらに内固定材料(スクリュー、ロッドなど)を使って、移植した骨と上下の椎体を圧着します。当院では、事前にしっかりと検査・診断を行い、すべり症や狭窄症の方でこの術式に適応する患者さんにおすすめしています

<手術後は>
手術後間もなくは多少痛みがあり、ベッドで安静が必要です。手術の翌日から、コルセットをつけて歩行トレーニングを開始します。約2週間で退院できますが、手術後3ヵ月は安静が必要です。移植した骨が癒合するまでには、約3〜6ヵ月かかります。

MIS-TLIFは、傷口も小さく筋肉も傷めないため、身体の負担が少ない術式です。内固定材料を挿入するために約12〜15cmの切開が必要だった従来の固定術と比較すると、出血量、傷口の大きさ、入院期間も大幅に短縮され、早期社会復帰が可能になりました。

脊柱管狭窄症やすべり症の治療法は、患者さんの症状や状態によって異なります。
詳しくは担当医までご相談ください。

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